「厭だ」で始まる全7話からなる短編集ですが、さすがは京極夏彦！
内容はもちろんイヤ過ぎて面白いのは当たり前です。
内容だけでなく、本の装丁がこれまたイヤに凝ってました。
まず、新刊本なのに外見が古臭くて、汚らしい感じにデザインされています。
ホコリとカビを吸着したようなページを捲るのは、イヤな気分です^^;


ご丁寧に小説中の何ページかには、黄ばんだシミのような気持ち悪い細工がなされていました。
さらに読み進んでいくうちに、あるページのところで本を放り出しそうになりました。
なんとページとページの間に挟まれて、絶命した蚊が押し花のように圧されて、張り付いていたんです～ToTぅぇ。
でもよくよく見ると、それも印刷されたものでした･･･ここまでやるか、京極さん。


どの話も本当にイヤなものばかりでしたが、『厭な先祖』だけはバカバカしくて笑い転げてしまいました（イヤなことはイヤなんですけどね）。
部下から怪しい仏壇を無理矢理に押し付けられてしまう上司のお話なんですが、信心深い方は読まないほうがいいと思います。
そしてラスト7話目に【何よりも厭なことが、この先お前に起きる】って書かれていました･･･後味も最高にイヤな小説でした^^;


読み終えてしばしイヤな余韻に浸っていると、お義母さんが、、、
「ななえちゃ～ん、税務署から（ハガキ）来てるよ～」




それは2007年、2008年、2009年の雑所得（主にFXの損益）に対するお尋ね、並びに税務署への招待状でした。。。
頭の芯がしびれて、胃袋を絞り上げられて、心臓をメッタ刺しされるような、それはもう厭な気分になったことは間違いありません＞＜
ただし、呼び出されたのは私ではなくダンナでした、可哀相に。。。


第8話『厭な税務署』
厭だ。
厭で厭で堪らない。


次回に続きます。