今回は小説風にいきます^^;
厭だ。
厭で厭で堪らない。
必要物品を揃えるのからして面倒だ。
その税務署からの招待状には、平成19~21年のFXの損益を証明できる書類と源泉徴収書、及び印鑑を指定の招待日に持参すること、とあった。
招待日まで、わずか1週間しか猶予がなかった。
私達家族のFX利益目標は各人年20万円以下である。
悲しい現実だが、税務署に疑われるほど儲けていないのだ。
雑所得はFXの利益のみ。
したがって雑所得に関する確定申告には縁が無かった。
ただ、平成19年はFXをやり始めて日も浅く、無知も手伝ってかなり派手にやっていた。
利益が100万円を超える口座もあれば、損失が100万円を超える口座もあった。
馬鹿である。
そして世間的にもFX取引益の脱税が問題になり、FX会社に対して税務署への顧客の損益申告が義務付けられた。
これは推測の域を出ないのだが、これまでに取引したFX会社のどこかが、過去に遡って税務署に申告したのだろう。
その申告分が20万円を上回っていたため、「すわ脱税の疑いあり」と判断されたと思われる。
さて、ブログを続けていて良かったことがある。
それは平成19年にどこのFX会社で取引していたかをすぐに思い出せたことだ。
3年以上も前の人間の記憶など、全く当てにならない。
おまけに、私には紙の記録を捨ててしまうという悪い癖がある。
馬鹿なのだ。
もしもブログに記録していなければ、もっとずっと厭な気分を味わうことになったに違いない。
過去に使っていたFX会社は分かった。
だが困ったことに、すでに廃業してしまっている所もあった。
そのような会社の場合は電話もいくつかたらい回しにされ、苦労して年間取引報告書を手に入れなければならなかった。
追い討ちをかけるかのように自宅のプリンターが壊れ、本来ならプリントアウトだけで済ませられるようなFX会社にも電話する破目になった。
厭なこととは重なるものだ。
かくして資料も全て揃い、改めて利益の集計を行ってみるも、やはりどの年度も20万円未満であった。
ほっとした。
一投資家であるならば、本来は悲しまなければならないのかもしれないが、そこは馬鹿なのだ、しょうがない。
招待日までの厭な時間もやり過ごし、ついに当日の朝を迎えた。
空は曇り、湿った重い空気が街を覆っていた。
税務署に出向いていく旦那の背中を、祈るような気持ちで見送り、一人残った私は静かに沙汰を待った。
それから20分ほどで電話が鳴った。
税務署突入の知らせか?と重い気分で通話ボタンをプッシュする。
「終わったで、大丈夫やった」
明るい旦那の声と内容に脱力した。
着いてからものの5分ほどで面談は終了したらしい。
税務署側が持っていたある会社の報告書とこちらが用意した報告書に相違がなかったため、あっという間に無罪放免。
源泉徴収書には一瞥もくれなかったそうだ。
苦労して集めた損益報告書は証拠として没収され、インデックスを貼ったクリアファイルだけが戻ってきた。
最後に旦那が質問したそうだ。
「また呼び出されることはあるのですか」
税務署の答えは。
「1社でも20万円を超えれば(招待することが)あります」
とのこと。
次は自分かもしれない。
厭だ。
厭で厭で堪らない。
完
だあーーーーーっ!
あんな目に遭うのは二度とゴメンだToTダンナ忙しいのにお疲れさまでした
賢明な投資家の皆様は業者が潰れる前に報告書を貰って保管しといてくださいね><
FX業者の人!利益ばっかり申告せずに、損益もきちんと申告しといてよね!!